古い民家に暮らす

古民家ではない自分色のおうち 

こげ茶色の太い梁や柱、広い座敷に長い縁側…古民家に憧れる人は多いだろう。

特に定められてはいないようだが、古民家とは100年以上を経過した住宅という人もいる。

都会で定年まで働き、あまりある退職金で郊外の古民家を購入し、悠々自適な田舎暮らしを満喫することは、シニア世代が抱く夢の一つだろう。

しかし、ここに登場するのは、そうした古民家ではなく、あくまで「古い」民家だ。裕福な人が建てただろう立派な住宅ではなく、

普通の人が建てた、ちょっと古くて、こぢんまりとした住宅だ。機能的な設備を整えた新築住宅と比べてはいけない。

不便で汚れた…いや、味のある住宅が古い民家だ。

最近は、そんな古い民家に好んで暮らす人が増えているらしい。

古民家を除けば、建築年数の浅い住宅よりも年数が経った住宅は、借りる時の家賃も販売価格も手ごろだ。

サラリーの上がらない、低成長時代を生きる今の若い世代にも手が届きやすい住宅ではある。

2008年の総務省の統計では総住宅数4960万戸のうち、空き家は13.1%にあたる757万戸。

7戸に1戸の割合だ。ちまたには古い民家があふれている。古い民家1

既存の建物を改修して機能的に変化させる「リノベーション(リノベ)」という言葉を耳にすることも多くなった。

テレビ番組ではリノベに力を入れる企業や、リノベで価値を増した中古住宅を紹介する。

ライフスタイル誌でも数ページを割き、素敵な暮らし方の例として古い民家の暮らしを取り上げている。

どの場合も、従来にはない、変わったもの、まれな例として取材している。

しかし、海外では古い家を改修せずに貸し出して、そこに住む人が手を加えて住むのが当たり前の国もある。

しかし、日本にも古い民家に好んで暮らす人は、実はたくさんいる。

住人よりも年上の住宅を好みにアレンジして、素敵に暮らしている。

人口が減っているから、古い民家は増え続けるに違いない。近い将来、スクラップアンドビルドが少なくなって、

多くの人が古い民家に暮らすことが普通になるかもしれない。

古い民家2  そんな日のために、事例をたっぷり挙げながら、古い家での素敵な暮らしを紹介する。
古い民家3

Author: ヒキコマ、ハジマル。