為替レートの見方を説明します。
FXの初心者の方にとっていまいちわかりづらいところだと思います。
為替ニュースなどの情報を理解するときに絶対に必要となる知識なので、しっかりと理解しておきましょう。
また、円高、円安とはどのように判断すればよいのかについても解説します。
為替レートの見方
通貨の為替レートは、通貨ペアごとに、「110.20」だったり「1.0200」という数値が表示されています。
これは通貨ペアの左側の通貨を、右側の通貨と交換するときに必要な価格を示しています。
例えば、ドル円(USD/JPY)の場合、左側の通貨はドル(USD)です。
そして右側の通貨が円(JPY)です。
つまり、ドルを円と交換するときの価格が表示されています。
価格の単位は右側の通貨の単位になります。
ドル円(USD/JPY)の為替レートが120となっている場合は、1ドルを円に交換するときには120円が必要です。
1ドルと120円が同じ価値であることを示しています。
なお、為替レートは、買いと売りで価格が二つ表示されています。
これは、FX会社の手数料として、買うときの価格と売るときの価格に差が設けられているためです。
買う時にはちょっと高めで買うことになり、売るときはちょっと安めで売ることになります。
これをスプレッドと言います。
円高・円安とは?
ある通貨に対して円の価値が高くなることを「円高」、低くなることを「円安」と言います。
なんとなくイメージができるようなできないような感じがする方もいらっしゃると思います。
為替レートの価格が大きくなったら円高?小さくなったら円安?という感じで慣れないうちはわかりづらいです。
「価値が高くなる」「価値が低くなる」とはどういう意味なのか、具体的に説明します。
以下、ドル円について記載しますが、ユーロ円や、ポンド円などでも考え方は同じです。
円高の考え方
ドル円の場合、為替レートが小さくなったら円高です。
「円の価値が上がった状態」です。
円の価値が上がるとどうなるでしょうか?
先ほどのドル円の例で考えてみます。
先ほどの例では、1ドルを円に交換するときに120円が必要でした。
円の価値が上がるとより少ない円で1ドルを交換可能です。
例えば、1ドルを円に交換するときに、110円しか必要なくなるような状況です。
ドル円のレートの数値が120円から110円のように小さくなった場合に円高と言われます。
逆にこういう風に考えるとわかりやすいかもしれません。
ドル円で「円高」とは「ドル安」と同じ意味です。
ドル円が120円の時、1ドルを円に交換するときに120円必要です。
つまり、1ドルが120円で売られているということになります。
ドルが安くなると、これが110円になります。
これまで120円で売られていたドルが110円に値下がりしたということです。
つまり、ドルが安くなっています。
そして、相対的に円が高くなっています。
FXのチャートでは、チャートが右下がりの時、通貨ペアの右側の通貨が高くなっています。
ドル円の場合は、チャートが右下がりだと円が高くなっています。
そしてドルは安くなっています。
円高は実際の生活ではどうなる?
円高になると、円を海外の通貨に両替するときに、より多くの現地通貨に変えることができます。
つまり、海外で消費する際にはお得です。
また、海外から商品をより安価に購入することができるため、輸入品の国内での販売価格が安くなることもあります。
「円高還元セール!」といったセールが行われることがあります。
ネガティブな面では、国内で製造した商品を海外で販売している企業にとってはマイナスになる事があります。
国内では今まで通りの価格で販売していても、海外の人にとっては価格が値上がりしてしまい、売れ行きが悪化するということに繋がります。
円安とは?
円安とは、円高と逆で「円の価値が下がった状態」です。
先ほどのドル円の例では、1ドルを円に交換するときに120円が必要でした。
円の価値が下がると、交換するのにもっと多くの円が必要になります。
例えば、1ドルを円に交換するときに、130円が必要となるような状況です。
ドル円のレートの数値が120円から130円のように大きくなった場合に円安と言われます。
逆に考えるとドル円で「円安」とは「ドル高」と同じ意味です。
ドル円が120円の時、1ドルが120円で売られていることになります。
ドル高になると、これが130円になります。
これまで120円で売っていたドルが130円に値上がりしたということです。
つまり、ドルが高くなっています。
そして、相対的に円が安くなっています。
FXのチャートでは、チャートが右上がりの時、通貨ペアの左側の通貨が高くなっています。
ドル円の場合は、チャートが右上がりだとドルが高くなっています。
そして円は安くなっています。
円安は実際の生活ではどうなる?
円安になると、海外の通貨に両替するときに、より少ない現地通貨にしか変えることができません。
つまり、海外で消費する際には不利になります。
また、輸入品の購入価格も高くなるため、輸入品の国内での販売価格が高くなることがあります。
プラスの面では、国内で製造した商品を海外で販売している企業にとっては、現地での価格が安くできるので、売れ行きが増加することに繋がります。
まとめ
- 通貨レートは、通貨ペアの左側の通貨を右側の通貨で交換するときの価格
- レートが大きくなったら左側の通貨の価値が上がっている
- ドル円場合、レートが大きくなったらドル高
- レートが小さくなったら左側の通貨の価値が下がっている
- ドル円場合、レートが小さくなったらドル安
- レートが大きくなったら右側の通貨の価値が下がっている
- ドル円場合、レートが大きくなったら円安
- レートが小さくなったら右側の通貨の価値が上がっている
- ドル円場合、レートが小さくなったら円高