FX初心者でもわかる!利確ポイントを見極める5つの方法

利確(利益確定)ってとても難しいですよね。
初心者の場合、ちょっとした利益で利確してしまいがちです。

しかし、それでは、なかなか口座資金は増えていきません。

利益はちょっとずつしか積みあがらないのに、プロスペクト理論によるFXの失敗例と克服方法で紹介したプロスペクト理論によって損失は拡大しがちです。
なので、続けていると、口座資金は減少し始めるでしょう。

初心者の場合は、いろいろ考えずに、よく使用されるルールに従って、利確していった方が良いです。

今回は、利確タイミングとして利用されるものの中から初心者でも対応しやすいものを紹介します。

「利益確定をうまく行うこと」は、「エントリーするタイミング」、「損切りをしっかり行うこと」と同様にFXの重要なテクニックです。

上手く利益を確定して、口座資金を増やしていけるようになりましょう。

サポートライン、レジスタンスライン

過去の高値や安値を利確の基準とします。
トレンドが変わった水準や、レンジ相場が反転している水準などでは、その後も、チャートが反転することが多いです。
そのため、利益がでているポジションを利益確定させるポイントとして利用されます。

視覚的にわかりやすいように、チャート上に目安となる高値や安値を水平につないだラインを描きます。
高値をつないだラインをレジスタンスライン、安値をつないだラインをサポートラインと呼びます。

例えば次のようなラインです。

サポートライン

赤い線を引いた148.9円がサポートラインとして機能しており、黄色の丸の付近で、繰り返し価格が反発しています。

水平ラインを引く「目安となる高値や安値」とは、以下のような考え方で決定します。

  • 過去に複数回反発している高値や安値
  • キリのよい価格で大きく反発しているポイント

このように引いた水平ラインでは、価格が反転することがよくあります
上のチャートのように、下降している価格が、サポートライン付近に達したところで、上げ始めるという状況です。
なので、売りポジションを持っている場合には、サポートラインで利確するのが有効なのです。

売りポジションはサポートラインで利確すると良い

なお、サポートラインとレジスタンスラインは、価格が上抜けたりした抜けると、入れ替わることがあります。

例えば、上で示した図でポンド円のチャートでサポートラインを148.9円に引いています。
時間をさかのぼってみると下の図のように、同じ148.9円がレジスタンスラインとして機能しています。

レジスタンスライン

水平ラインに意味がある理由

「水平に線を引くだけ」と言われると以下のようにと思うかもしれません。

  • ただ、水平に引いただけなのに、なんの意味があるんだろう
  • もっと難しい計算をして、算出したほうが、よりよりポイントを見つけ出せるんじゃ?

しかし、「目安となる高値や安値」に引いたサポートラインやレジスタンスラインには、ちゃんと意味があり、利確やエントリーの基準として多く利用されています。

なぜ、意味があるのかというと、多くの人が利用するからです。

わかりづらいかもしれませんが、多くの人がこのラインを反転するポイントと意識して、利確したり、新規ポジションをつくったりすること自体が、このラインに意味付けをしています。

レンジ相場の高値で過去複数回反転しているサポートラインに価格が近づくと、以下のように考える人が多く発生します。

  • そろそろ価格が反転しそうだな
  • 今持っている売りポジションはそろそろクローズしよう
  • そして、新しく買いポジションを建てよう

このような行動が多く起こると、サポートライン付近では「売りポジションのクローズのため買い注文」、「新規に買いポジションを持つため買い注文」と多くの買い注文が入ります。
その結果、価格は上昇し始めるのです。

繰り返しになりますが、水平ラインは多くの人が意識します。
その結果、そのラインで価格が反発するのです。
多くの人がそこで利確したり逆張りのポジションを持つことで意味が発生します。
多くの人が意識してそのラインを引いています。
その事実に意味があります。
つまり、多く人が引いてるラインである必要があります。

なので、水平ラインは「誰が見てもわかるポイント」に引くことが重要です。

なお、水平ラインによる利確はレンジ相場の時に特に有効です。

トレンド・チャネルライン

トレンドが発生している場合は、水平ラインよりもトレンドラインやチャネルラインを利確の基準として意識します。

トレンドラインとは、安値を切り上げている上昇トレンドの安値を結んだラインや、高値を切り下げている下降トレンドの高値を結んだラインです。

トレンドライン

水平ラインと同じ理由で、トレンドラインは利確ポイントとなります
つまり、このライン付近で利確する人や逆張りのポジションを持つ人が多くいるため、トレンドラインに意味が発生します。
なので、多くの人が意識するラインである必要があります

また、トレンドラインと平行に新たなラインを引いたものがチャネルラインです。
チャネルラインもトレンドラインと同様に利確の基準として利用できます

トレンドラインと平行に引いたチャネルライン

高値と安値がトレンドラインとチャネルラインの間を行き来しながら推移するような動きをすることがあります。
そのようなトレンドが発生している場合は、トレンドラインとチャネルラインのそれぞれが、利確ポイントであり、逆方向のポジションを新たに建てるエントリーポイントになります。

獲得pipsで決定する

過去に基準となる価格が無く、どこまで上昇するかわからない上昇トレンドなどでは、獲得pipsで利確ポイントを決定する方法があります。

FXで使用され全通貨共通の単位です。

1pipsがいくらをあらわすかは通貨ペアごとに異なります。

例えばドル円やクロス円(ユーロ/円、豪ドル/円など)の場合は、1円が100pipsです。
110円から110.5円に上がると50pips上昇したことになります。

ドルストレート通貨(ユーロ/ドル、豪ドル/ドルなど)の場合は、0.01ドル(1セント)が100pipsです。
1.050ドルから1.055ドルへ上がると50pips上昇したことになります。

利確するpipsは、「リスクリワード ・レシオ」を意識してpips数を設定しましょう。
「リスクリワード・レシオ」は、損切りした場合のpipsと、利確した場合のpipsの比率です。

ポジションを持った時に設定した損切り幅と利確幅が同じ場合は1:1になります。
例えば、100.00円でドル円を買った(ロング)した場合、99.5円で損切り注文、100.5円で利確注文をした場合は、それぞれ50pipsで、リスクリワード・レシオは1:1となります。

この場合は、50%以上の確率で利確することができれば、利益を増やすことができます。

損切り幅に対して、利確幅を大きくした場合は、勝率が小さくても、利益を増やすことができます。
例えば、リスクリワード1:2にした場合は、勝率33.3%より大きい勝率があれば大丈夫です。

リスクリワード1:2とは、損切りの時は30pips、利確の時は60pipsという設定をした場合などです。

この場合、3回のトレードで1回利確できれば、利益はプラスマイナスゼロになります。
つまり、それ以上の頻度で利確することができれば、利益は増えていきます。

しかし、価格は上下しながら動き、一時的に大きな変動をする場合もあります。
なので、損切り幅が小さいと、利確に達する前に、損切りになる確率は大きくなります。
利益を増やしたい一心で、リスクリワードを設定し、損切りpipsに対して、利確pipsを大きくしすぎてしまうと、すぐに損切りに当たってしまい、損失だけが増えていくことになります。

獲得pipsで利確ポイントを設定する場合は、勝率を想定してリスクリワードレシオを設定する必要があります。

フィボナッチ・リトレースメント

フィボナッチ・リトレースメントとは、「フィボナッチ数列」という自然界でよくみられる数列を使用して、サポートやレジスタンスラインを設定する方法です。

0,1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89・・・という数列です。

「自然界でよくみられる数列」と言われてもよくわからないかもしれませんが、花びらや葉っぱの枚数、貝殻内部のらせん構造、花や実の配置で現れるらせんの数、など、さまざまところでフィボナッチ数列が現れるそうです。

このフィボナッチ数列を利用して計算を行い、大きな価格変動後の戻りの目安を算出した水準がフィボナッチリトレースメントです。

フィボナッチリトレースメント

上のチャートに描かれている水平ラインがフィボナッチ・リトレースメントです。
このように、大きな価格変動に対しての戻り幅を、フィボナッチ数列を元に算出した比率ごとに水平ラインを示します。

比率は23.6%・38.2%・61.8%・78.6%という数値を利用するのが一般的です。

ほとんどのトレードソフトが自動的に計算してくれます。
直近最安値と直近最高値を結びと、その幅から算出した戻り比率がチャート上に表示されます。

上の画像の例では、38.2%付近で何度も反発していることが確認できます。

このように、フィボナッチリトレースメントの水準で反転する現象がよく見られます
なので、この水準付近まで達したら利確を行う方法がよく利用されます。

ポジション保有時間

相場環境は時間とともに変わります。

長時間持っていて、損切りにもならなけらば、利確にもならないような場合は、そのまま保有することはあまりお勧めできません。

例えば、次のような状況になったことはありませんか?

  • 長くポジションを持っているが、いまいち思った通りの動きをしない
  • 少しづつ利確水準に近付いているけどそこまで達しない
  • 損切り水準まではまだまだかなり距離がある
  • だから、このまま持っていればそのうち利確に達するかもしれない。

と思って所有し続けていると、ポジションを持ったときと相場環境が変わってしまうことがあります。
そうなると、トレンドも反転してしまい、もう利確水準に達することはなく、損切り方向に価格が向かっていく可能性が高まります。

また、トレンドが変わらなくても、どっちつかずのポジションを持っていると、その間、新たなポジションを保有できないこともあります。
そのような場合は、新たにトレードをしていれば、とれていた利益を取り逃していることにもなります。

「当初予定していたよりも長くポジションを持っているけど、損切りにはならず、利確にもならない」

このように、どっちつかずな動きが続いている時には、一旦クローズして、現在の相場を分析をしたうえで、新たなポジションを持つことを検討しましょう。

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